八曜日と占い

ミャンマーにおいて、誕生曜日は単なる「生まれた日」以上の、個人のアイデンティティや運命を司る最も重要な要素の一つです。

ミャンマーには「八曜日(はちようび)」という独自の伝統的な暦があり、占い、名付け、そして日々の祈りまで、生活のあらゆる場面に深く根付いています。

なぜ誕生曜日がそれほど大切なのか?

ミャンマーの人々にとって、誕生曜日は日本の「血液型」や「星座」以上に、その人の性格・運勢・社会的な振る舞いを決定づけるものと考えられています。

  • 名前が決まる: 多くのミャンマー人の名前は、誕生曜日ごとに割り当てられた特定の文字(音)から始まります。名前を聞けば、その人が何曜日生まれか推測できるほどです。
  • 徳を積む場所が決まる: 寺院(パゴダ)には曜日ごとの祭壇があり、自分の曜日の神様にお参りすることで幸運が得られると信じられています。
  • 人生の指針: 結婚の相性、引越しの日取り、仕事のパートナー選びなど、重要な決断を下す際に「八曜日占い」が指標となります。

ミャンマーの「八曜日」と守護動物

ミャンマーでは、水曜日を「午前」と「午後」に分けることで、1週間を8つの曜日として数えます。それぞれに守護動物と方角、支配する星が決まっています。

曜日守護動物方角性格の傾向(例)
日曜日ガロン(霊鳥)北東リーダーシップがある、野心的
月曜日繊細で慈悲深い、ロマンチスト
火曜日ライオン南東行動力がある、正直、短気な一面も
水曜日(午前)牙のある象社交的、知識欲が旺盛
水曜日(午後)牙のない象北西忍耐強い、個性的、自由を好む
木曜日ネズミ西穏やか、知的で思慮深い
金曜日モルモット美的センスがある、誰にでも優しい
土曜日ナーガ(龍)南西責任感が強い、真面目で粘り強い

誕生曜日に関連する習慣

寺院(パゴダ)での参拝

ミャンマー最大の聖地シュエダゴン・パゴダなどでは、仏塔の周囲に各曜日の祭壇が設置されています。自分の曜日の祭壇へ行き、自分の年齢の数(あるいは+1回)だけ、守護動物や仏像に水をかけるのが代表的なお参りの方法です。

名付けのルール

伝統的な名付けでは、曜日ごとに使えるビルマ文字が決まっています。

  • 月曜日生まれ: カ、カッ、ガ、ガッ、ンガ(K, G音など)
  • 金曜日生まれ: サ、タ、ハ(Th, H音など)例として、アウンサンスーチーさんの「スー」は火曜日生まれに由来する名前です。

相性占い(マハボテ)

「マハボテ」と呼ばれるミャンマー独自の占星術では、誕生曜日をベースにして計算を行います。

  • 相性の良い組み合わせ: 「日曜と木曜」「火曜と金曜」などは相性が良いとされ、結婚相手を選ぶ際の重要なポイントになることもあります。

ミャンマーの人と仲良くなりたい時は、「何曜日生まれですか?」と聞いてみてください。自分の曜日を知ろうとする日本人に対して、彼らは非常に親近感を抱いてくれます。もちろん、ご自分の誕生曜日もあらかじめ調べておいてください。